この度、見事に目標を達成され、弊社を「卒業」されるご利用者様に、お話を伺いました。
直接のきっかけは、親しくしていた先輩社員が退職して、自営業を始めたことです。
サラリーマンである以上、いずれ定年を迎えるわけですが、だからといって働かずに済むわけではなく、その後の生活について、真剣に考えなければ、と思ったのです。
資格があれば再就職ができるというものではありませんが、「経験」を示すだけで評価してもらえる時代ではない以上、自分の「力量」を証明するものとして必要だと思ったのです。
自宅でしていました。家族はみな協力的だったのですが、自分の気持ちの中で、勉強と家庭との分け目がつけられないのが嫌でした。
自分の都合を家庭内に持ち込んでいるような感じで、気か引けるといいますか。
カフェを利用したこともありますが、やはり長居はできませんしね。
新聞で取り上げられていたので、興味を持ちました。その時取り上げられていたのは、学習サロンのようなところで、自習スペースはあるものの、セミナーや交流会などの催しも開催しているところでした。
実際に見学してみましたが、若い人達が多く、その中に混じって、自分のような年代の者が通うのは恥ずかしいような気持ちがあり、もし、職場の後輩や取引先の人などと鉢合わせをしたらと思うと決断できずにいました。
家内がネットで探してくれました。学習サロンでの話をしていたので、調べてくれたのです。
比較的私の年齢に近い人の利用が多いことや、個別ブースにカーテンを付ければ、もし、近くに若い人がいても、恥ずかしくないんじゃないかと言って。
明るくていいな、と。普通のビルに比べて随分と明るいですよね。清潔だとも感じました。
見学の際、管理人さんが丁寧に説明してくれたのが良かったです。特に私は、客層というか、どんな人がどんな風に使っているのか気になっていたので、その点をきちんと説明してくれたのが有り難かったです。
室内では、思っていた以上に、利用者の方々が真剣だったので驚きました。怯みましたよ、最初は。
逆に落ち着かないのではないかと心配もしました。
実際に資格を取得するというのは、簡単なことではなくて、合格する人はそれはそれは必死に勉強しているわけです。
自習室で真剣なのは当たり前。そのぐらい頑張らなければ、合格できない。甘いことは言っていられないと思ったのです。
むしろ自分を奮い立たせるためには、こういう雰囲気のところで勉強するほうが効果的だと考えました。
確かにそうですね。自分も子どもの頃は弟と同室で、自分専用の部屋なんてありませんでしたから、子ども部屋やら居間の隅やら、家のあちこちで勉強していましたよ。
どこでもできると言えば、確かにそうです。
でもね、それでも、自分には、自習室が必要だったんですよ。
一つには、先にお話したように、家庭での過ごし方という意味でね。家族の輪から一人離れて、机にかじりつき、そんな自分の姿に家族が遠慮しているみたいなことは、自分の望んでいる「家庭」ではなくて。
家族みんながもっとゆったり過ごせることが大事だと思っているんです。
もう一つは、効率の問題ですね。子どもの頃のように、勉強が「本業」ではありませんから限られた時間で成果をあげなきゃならない。家に帰って、食事や風呂を済ませた後だとノッてくるまでに時間がかかる。仕事帰りだとまだまだ脳が活発なのか、効率がいいんですよ。
周りに「同志」がいることも大きいと思います。皆さん、それぞれの目指す勉強をしているわけで、同じ目標を持っているわけではないけれど、進んでいる方向は同じですよね。
そういう、いわば「集団」の中で、変な言い方ですが、「脱落したくない」みたいな気持ちがあって。
一定の期間、勉強をし続けるわけですから、思うように進まない、思うように結果が出ないなど、壁にぶつかってしまうこともあるわけですが、なんとか踏ん張ってこれたのは、この「脱落したくない」っていう思いも、強くあったからだと思います。
平日は、会社帰りに2~3時間、週に3~4日利用しました。
土曜日は、4~5時間。日曜日は試験の直前以外、基本的に休んでいましたが、それでも月に1回は利用したかな。やはり、4~5時間くらいです。
週の初めに、週末までの到達点を決めて、たとえ這ってでも必ず到達することを、実行していました。なかなか進まず、週末に苦しむこともあったけど、妥協しませんでした。
計画倒れになると、それだけで焦ってしまいますからね。
日々の学習も、とにかく予定したところまで進めました。途中でひっかかっても、とにかく進めて、その後戻ってやり直す。昔からそういうやり方をしていたので、自分に合った方法なのだと思います。
学習計画を立てるときは、「続けられる」ことを重視しました。
私にとって、資格試験に臨むことは大きなチャレンジだったので、合格まで何年かかかっても仕方がない。
長丁場になるのは覚悟の上でしたから、気持ちが負けて挫折することの方が怖かったのです。
丁度いい気分転換も見つけました。帰り道に気に入ったバーがあったので、たまに「給油」ならぬ「給酒」をしました。調子のいい時や模試の結果がいいときにね。
自分を追い込んで発破をかけるときと、そうじゃない時と、意識して緩急をつけるようにしました。
例えば、3ヶ月くらいなら、ひたすら自分を追い込んで尻を叩いてもやれるけれど、それ以上の期間になると無理、苦痛でたまらなくなる。そういう自分の性質に逆らわず、バランスを保つようにしました。
ひとことで言って、「良心的」だと思います。
今の世の中、契約するときは良いことを並べるけれど、アフターケアをしない「売り逃げ」みたいな商売がたくさんあるでしょ。
そんな中で、既存の利用者をとても大切にしてくれる。そういう意味で「良心的」だと思います。
あと、とにかく雰囲気がいい。これは、勉強を「持続」させていく上で、とても大切なことでした。
わかりやすいところでは、掃除をマメにやってくれるところ。清潔でとても気持ちよく利用できました。
掃除が行き届いているっていうことはね、気持ちがいいだけじゃなくて、「良い循環」も生むんですよ。
きれいに掃除してあると、利用するほうもきれいに使おうって気になるでしょ。
みんな自然と、行儀良く、マナーが良くなる。マナーの良さは、大人の利用者が多いせいもあるけれどそれだけじゃない。「良い循環」をつくるような管理をしてくれているんだと思いますよ。
ちょっとした相談にも気軽にのってくれますよね。
利用料の支払日を変更したいとか、席を替えたいとか。
私、試験の直前にとてもナーバスになっていて、孤独になれる席に移りたいなんて変なリクエストをしたでしょ。
そうしたら、周りの人と利用時間がなるべく重ならない席に移してくれましたね。
自習室って人によって利用頻度も利用時間も様々だけど、そういう室内の状況というか、利用者の様子とか、よくわかっているんだなと思って、とても安心しました。
今思えば、初めて来たときから、漠然と「ここなら安心」みたいな気がしたのだけど、それは、よく見ていてくれる、よくわかってくれているってことだったのかな。
勉強ってとても単調なので、続けていくのは大変。ストレスもある。だからこそ、「ここなら安心」って思えたことはとても大きかったと思います。
「結果を出せた」それが全てです。
自習室を利用して、一番良かったことは、勉強が習慣化されたことです。毎日勉強をする生活って、けっこう苦しいもので、何か言い訳を見つけて、逃げたくなったりする。だけど1日の中で、当たり前のこととして組み込まれていくと、苦しさも少しは和らぐんです。
勉強は自習室で、家では「パパ業」に専念と、分けたことで、家族との関係も少し変わったように思います。
今まで見過ごしていたことが見えてきたという感じですかね。
自分の気持ちの持ちようなのかもしれませんが、自宅で勉強していたときは、いつも、「やらなきゃ、やらなきゃ」という思いが頭にあって、それが視界を曇らせていたように思います。
切り替えがうまくできるようになって、スッキリしたのでしょうか。
休日には、家内の買物に付き合ったり、息子とサッカー話をしたり、くつろぐ余裕ができました。
娘がケーキを作ってくれましたよ。生地を買ってきて、苺とクリームを載せただけですが。
これは、ある意味自分との戦いです。自分の努力でしか成しえないことなので、強い意志を持って、頑張ってください。
少し先の将来、資格を活かして大活躍している自分の姿を想像しながら勉強するといいと思います。
どうしても目先のことばかり考えてしまって、世界が狭くなりがちなので、気持ちよく過ごすためにも、自分に自信を持つためにもね。
資格の取得は、ゴールではなく、ただの区切りです。
私も、次の目標に向かって行きます。一緒に頑張りましょう。応援しています。